国立劇場主催6月18日(土)「日本音楽の流れⅤ ―打楽器―」

2022.6.6
~公演の御案内~
6月18日(土)
12時開演(午後3時終演予定)
【雅楽】青海波 舞楽吹き
【能楽】居囃子 天鼓 盤渉
【長唄】狂獅子
【実演・解説】アジアと日本の打楽器
  森重行敏(洗足学園音楽大学客員教授)
  望月太左衛(邦楽囃子方)
【創作太鼓】祭囃子組曲
【現 代 曲】新作委嘱初演  虚階都市(こかいとし)
         作曲=山根明季子



国立劇場主催
令和4年6月邦楽公演
「日本音楽の流れⅤ ―打楽器―」
に出演させていただきます。

『アジアと日本の打楽器』
というテーマで
実演・解説を担当させていただくことになりました。
https://www.ntj.jac.go.jp/schedule/kokuritsu_s/2022/4612.html?lan=j


今から40年前
昭和57年・1982年に
今回と同じような企画の演奏会が行われました。

『第十回日本音楽の流れ
打楽器ーその音色とリズムー』

民族音楽学の小泉文夫先生の監修によるものでした。

私はこの時、公演の観客でした。

その中の一演目「打楽器の演奏法さまざま」として
小泉文夫先生の解説、
堅田喜三久師の実演の舞台を
拝見しました。

喜三久師の小鼓による乱拍子、急の舞が
終わると
小泉先生が
「すごいですね~」

と、おっしゃりながらの二コニコ笑顔が
今でも目に浮かびます。

また能楽の演奏は、
安福春雄先生の大鼓の一調
「笠之段」でした。

謡の関根祥六師との
気迫のこもった演奏は
人の演奏を越えた
神業だと思いました。

そして国立劇場委嘱作品
野田 暉行作曲「打楽三章」の初演。
打楽器・囃子方5人の先生方による演奏でした。
あまりの熱演で
西川啓光氏の撥が折れたことを
覚えています。

心に響く、そしていまでも響き続けている演奏会でした!

小泉先生の監修の言葉の中で、
演奏会の目的を
2つ挙げられていました。

『伝統音楽を「打楽器」という面で
横に切り、種目や流派を超えて聴き直す』

『日本の伝統的な打楽器を、全く勝手気ままに使ってもらって、
その新しい可能性を探ってみたい』

という2点でした。

打楽器の可能性を信じていらっしゃった
小泉先生のこの言葉は
翌年8月、急逝された小泉先生の遺言となってしまいました。

同じく翌年8月、
能楽の大鼓の御指導いただいておりました
安福春雄先生も亡くなられました。
あの「笠之段」の一調は、
芸の上での恩師の遺言となりました。

それから40年、
今だ未熟でありますが、
先生方の御指導を胸に
今回の演奏会のお役を
勤めさせていただきます。

解説の森重行敏さんは
学生時代、小泉先生のガムラン音楽の授業で
いろいろと教えてくださった先輩です。

あの時の公演で小泉先生がなさりたかった
「他のアジアの伝統との比較」を
今回実現されます。

また最後の現代曲に
作曲者の方のつながりで
私の同級生の息子さん達とともに
長女・真結が囃子で参加します。

時の流れは早いです。
これからもどんどん
伝統音楽普及のため
活動してゆきます。

今後ともよろしく応援の程
お願い申し上げます。
    
全席指定 5,500円、
学生 3,900円(税込)
https://www.ntj.jac.go.jp/schedule/kokuritsu_s/2022/4612.html?lan=j


 

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